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占いの館 ランプの3つの原則

容積率は五〇〇%だから、ここに計画する建物の床面積の合計は五千平方メートルまで認められている。
ここの地価が一平方メートルあたり一千万円と想定しよう。 すると、ここの土地全体の価格は百億円だ。
日本の都市計画は市民を犠牲にして、企業を肥太らせるためにあると批判されても仕方のないのが現実である。 過剰な容積率が指定され、定期的に緩和され続けるという仕組みは、それに乗ずることのできる企業にとっては麻薬のようなもので、たえず緩和、緩和と叫ぶ衝動にかられることになる。
私たち市民のレベルでは、この住宅の敷地は何平方メートルという言い方をするが、不動産業者間の取引では「ここの容積率は何%か」が問題になる。 同じ面積の敷地でも、容積率が違えば建築できる建物の大きさも違ってくる。
この事実は、敷地の大きさよりも、容積率のほうが重要なことを示している。 ちなみに、容積率と地価の関係は明確に比例することが実証されている(図6)。
逆にいえば、地価を引き下げるには、容積率を引き下げることが最大の特効薬である。 個人商店や個人住宅に関していえば、過剰な容積率を引き下げることが地価の引き下げになり、生活も安定するということである。
計れない価値都市や、自然破壊の原因が、線・色・数値による規制の甘さにあったことは、これまでにみてきた。 もうひとつ重大な欠陥が日本の都市計画にはある。
一見合理的にみえる三点セットの基準は、数値でとらえられない多様な価値が社会にあることを無視している点だ。 さきに都市計画の見本としてとりあげた京都だが、ひと昔前の京都につくと、東山、北山、西山のいわゆる三山のゆるやかな山並みが背後に広がり、その手前に、寺や神社の塔や、絶妙な曲線を描く屋根を目にした。
町の中心部には町屋が軒をならべ、小割りの窓や石畳、塀からのぞく樹木、縦横に走る小道と、「いかにも京都に来た」という心なごむものがあった。 いわば京都全体の歴史と文化のなかから育まれてきた「京都らしさ」というのは、線・色・数値では計りきれない。
いま、京都市がすすめている開発優先、企業優先の都市計画は、線・色・数値が基準に合致していたとしても、人類の財産である京都を永遠に失う。 京都のような特別の都市でなくても、事情は同じである。

私たちの町の一つひとつにも歴史があり、独特の景観がある。 私たち一人ひとりの思い出に結びついている。
あるからこそ、故郷であり、「我が町」なのだ。 日当りがよく、緑が多く、静かな環境であれば、いい町である。
こうした町、生きて日本の都市計画の第三の特徴に移ろう。 だれがこうした都市計画を決めるのかという問題である。

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